田島伸二のブログ-Tajima Shinji

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zoom RSS フクロウの声

<<   作成日時 : 2013/06/15 12:40   >>

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                                     私が中学生のとき、ある日、山仕事から帰ってきた父が、奥山の池のそばの大きな松の木の下でフクロウの子どもを見つけたと話してくれました。私は中国山脈に囲まれた田舎に住んでいましたが、フクロウの子どもなんて見たこともありません。私は大喜びして、そのフクロウの子どもを捕まえにすぐに裏山に向かったのでした。


そして大きな松の木の下に着いたとき、なんとすぐそこに、真っ白な産毛の可愛らしいフクロウの子がいたのです。そしてフクロウの子は、少し走ったのです。私はもう夢中になってペットでも抱くようにフクロウの子を抱え込むようにして手で捕まえたそのとき、突然、目の前が真っ暗闇になったのです。いったいなんごとが起きたか、それは親鳥が羽を大きく広げて私の頭めがけて一撃してきたのです。幸いキャップのついた帽子をかぶっていたことや、少し前かがみになっていたので、全く負傷はしませんでしたが、なんとその怖ろしかったこと、おそろしかったこと後にも先にもありません。・・・猛禽類に襲われたときの恐ろしさって、ものすごいですね。


私はフクロウの子を、あわてて放り出すと、悲鳴をあげて山を駆け下りたのでした。もういちど襲われると思ったからです。家に着いて父にすぐにそのことを報告したところ、父は「帽子はどうした」と聞きました。「あっ、そうか、帽子を山に落としてきた。」私立中学に入って買ってもらった新しい帽子ですから・・父はすぐに「取りに行ってこい」と言いましたが、もう私は足がすくんでいけません。そうしたら兄貴が「じゃあ、わしがとりに行ってきてやるよ」と言って、友人から借りた空気銃をもって、奥山にいったのでした。もちろん空気銃で親鳥を撃つような可哀そうなことはしません。防御のためだったのです。・・・・そして兄が山から帰ってきたとき、なんと彼の手には私の帽子とともに、可愛らしいフクロウの子ども・・・・兄貴は私の帽子よりもフクロウの子どもに興味があったようでした。


とにかく私がどんなに喜んだことか。しかし父母ともにすぐに「フクロウを飼うのは大変だから、家では絶対に飼ってはいけない」ときつく言うのです。なにが大変なのかわかりませんでしたが、愛くるしい大きな目でこちらをみているフクロウの子は、なんとも可愛くて、「家にはぜったい迷惑はかけないから」と約束して、結局フクロウを飼うことにしたのでした。しかし、その仕事はすべて私のせきんです。ですからそれからが大変な毎日、食欲旺盛なフクロウの子には、毎日10−15匹ぐらいの青蛙の子をエサとして与え始めたのですから・・・・・


真っ白い産毛に覆われていた可愛かったフクロウもそれからどんどん大きくなっていったのです。口笛を吹くとさっと飛んでくるまでに慣れてきて・・・それはそれは毎日がとても楽しいものでした。しかし、私が中学二年生のとき・・そう梅雨どき、私は突然、運悪く盲腸となって、豪雨の中、父に付き添われて車で病院に入院し手術を受けたことがあります。約1週間ぐらいの入院でしたが、退院したらなんとフクロウの姿が消えているのです。


母に尋ねると「この頃、伸二は、学校から帰っても毎日カエルを取るために畦道を歩いて、ちっとも勉強しないから、フクロウは叔父に引き取ってもらった」とのこと。なんということ、わたしが入院している間にフクロウの面倒は兄などに頼んでいたものに、余りにもショック。母もエサには持て余したのだろう。しかし!母に対して私がどんなに怒り狂ったことか・・・しかし私は、当時なかなかの私立中学校へ入学したばかりだったので、いつまでも抗弁しているわけにもいかず、そのまま時が過ぎていったのでした。


そして数か月して・・叔父から、叔父のところで飼っていたフクロウの姿が消えてしまったと連絡があったのです・・・・おそらく奥山に帰ったのだろうとの話でした。私はがっかりしながら、・・・・・・ときどき家の裏山で鳴いているフクロウの声をきいては、外に飛び出して「きっとあのフクロウが戻ってきた」と大喜びしましたが・・・でもどれもはっきりと確認できたわけではありませんでした。                                                                                                                     しかし今でもフクロウの声を聞くときは、いつもく中学時代のあのフクロウと過ごしたひとときを、なつかしく思い出しているのです。




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